放鴿笭(鴿飛ばし)」は新営、塩水地域では「放粉鳥仔笭(粉鳥飛ばし)」と呼ばれ、学甲などの臨海地域では「放紅脚笭(赤脚飛ばし)」と呼ばれる。毎年旧暦の2月から4月にかけて、これら3つの地域の空を、木製の笛を背負って頻繁に行き来する鴿が見られる。「ブーン」という鴿の笛の音が田園の空に響く。これはその年の集落の間で試合が盛大に繰り広げられていることを表しており、台南市渓北地区で行われる春の農閑期の一大イベントである。鴿を飛ばす時、各集落は天気の状況を見て、雨が降ったら試合を延期する。「個人的な試合は勝ち抜き戦で、公式試合は決戦」となる。個人的な試合は予戦で、鴿を飛ばして空を徘徊させ、体力トレーニングを行なう。先に不適切な鴿が除かれ、予選でウォーミングアップした後に、公式の決戦に参加できる。
このユニークな市指定の民俗行事に、明確な試合のルールを作るために、文化局は鴿笛行事のシーズンになると、各集落の鴿笛会の公的私的な試合スケジュールを統合して、決戦スケジュール表の作成を支援する。また、学校で普及教育も行われ、地元特有の無形文化資源を根付かせるために、子供たちに鴿笛文化の意味を教えている。